キッチンの形と配置のアイデア集 – リノベーションコラム

キッチンといえば、やっぱり対面?それとも憧れのアイランド?いえいえ、それだけでははありません。いろんな形があって、良さはそれぞれ。どんなふうに暮らしたい?カッコよく見せたい?それとも隠したい?人によって要望も暮らし方もさまざま。リノベーションする建物もさまざま。いろんな形のキッチンのリノベーション事例を集めました。

 

リノベーションでキッチンの位置変更、どのくらいできる?

マンションのリノベーション工事でキッチンの向きや位置、形を変更する際、既存のキッチンがある場所から大きく動かさずに向きや形を変えるのはそれほど難しくはありません。既存のキッチンがある場所から大きく動かす場合、まず気をつけなければいけないのはキッチンの排水経路の確保です。排水管は、床下や壁の中で所定の勾配を確保しながら共用部の縦管に接続する必要があります。場合によっては大きく床が上がることもあり、段差のできるところ、天井高が十分確保できるかを確認する必要があります。もうひとつは、レンジフードの排気ダクトの経路の確保。通常は既存のキッチンの位置から大梁をまたがない範囲で計画します。梁があると梁を回避するために一度ダクトを大きく下げることになるためです。マンションによっては新築時の配管の施工方法や管理規約等によって位置の変更が難しい場合もあるので、個別に確認が必要です。

▶︎関連コラム:水廻りってどれだけ移動できるの?

 

戸建て住宅の場合、床下で配管を引き直したり、外壁に穴を開けたりすることが可能な場合が多いので、一般的にはマンションよりは自由にキッチンの移動が可能です。ただし、建物によって作られ方が大きく異なりますので、こちらも個別に確認が必要です。

 

キッチンの形状いろいろ

I型対面キッチン

まずは一番スタンダードな、I(アイ)型の対面キッチン。新築分譲マンションや建売住宅で一番採用が多いタイプです。家族で暮らす住まいなら家族の様子を見ながら、眺望が素敵な建物の場合は眺望を見ながら、料理ができます。対面の腰壁はクロスでスタンダードに仕上げるのもいいですが、好きな色を塗装したりタイルを貼ったり・・デザインのアクセントにも。腰壁を厚く作ったり、上部にカウンターを乗せると軽食をするためのキッチンカウンターにもできます。また、I型キッチンは一番スタンダードな形状なのでシステムキッチンを採用したい場合、他の形のキッチンよりも選択肢が多く比較的安価という利点もあります。

I型の対面キッチンを採用したリノベーション事例

・戸建て住宅をアトリエつきの住まいにリノベーションした事例。現場造作のキッチンを採用。腰壁のキッチン側には水に強いタイルを採用、ダイニング側は、足場板と古建具で棚を造作して、デザインのポイントとしつつ、細々したものを収納できるスペースに。

 

▶︎事例の詳細はこちら

 

・縦長の住戸に対して縦にI型の対面キッチンを配置した事例。廊下の位置により、元々は壁に向かったキッチンでしたが、廊下がある方に位置を変更。間口が狭めで横向きにキッチンを配置することが難しい場合や、キッチンと並べて食卓を配置して配膳をスムーズに行いたい場合などはメリットの大きい配置です。カウンター面はコンクリートブロックを積んで、ラフな印象に仕上げました。

▶︎事例の詳細はこちら

 

壁付キッチン

対面キッチンが主流になる前は、ほとんどの住宅で壁付キッチンが採用されていました。住まい全体が見渡せるという理由で移行していったようですが、壁付キッチンにももちろんいいところがあります。

一番大きいのは、省スペース。壁付キッチンのすぐ後ろにダイニングテーブルを置けるので、調理をするのに動くスペースとダイニングが共通して利用できるためです。他にも、作った料理を振り返ってすぐに配膳できる、家族や友達と料理をする際にダイニングテーブルを作業スペースとして利用できるなど、いいところはたくさん!キッチンをデザインとして見せられる一方で、忙しくてまとめて片付けがしたい方や調理器具などが多い方はいつも見えてるのが気になるかもしれません。その場合は、キッチンの背面にすぐダイニングテーブルではなくて、カウンターを作ると目隠しにも家電おきにも作業スペースにも使えて便利です。

壁付キッチンを採用したリノベーション事例

・既存のキッチンから位置をほぼ変更せず、壁付の造作キッチンを採用した、オトナのひとり住まいのTさんの住まい。エントランスからの廊下を兼ねた位置にキッチンを配置。46平米の室内を最大限に活用しています。「自分史上いちばん広いキッチンになったので、料理をするのが楽しいし、キッチンに飾る雑貨をいろいろ変えたり、楽しんでいます。」と、最大限楽しんでいただいているようです!

▶︎事例の詳細はこちら

 

・対面だったキッチンを壁付へ。キッチンの向かいには、同じステンレス天板のカウンターを造作。カウンターは家具のように見えるように、目地を入れて丁寧にデザインしました。

▶︎事例の詳細はこちら

 

・セレクト型リノベーションTOLAでも、標準仕様は壁付キッチン。ダイニングテーブルをキッチンの前に置いて、コンパクトな住まいでも最大限スペースを利用しながら使いやすい間取りを考えています。

▶︎事例の詳細はこちら

▶︎セレクト型リノベーションTOLAの詳細はこちら

 

アイランドキッチン

憧れていた!という人が多いアイランドキッチン。キッチンの両側からキッチンへの通路が確保できるので、家族で複数料理をする人がいる場合にはとても便利なかたち。ただし、マンションの場合は排水管を壁の中を通すことができず床を通す必要があるため、排水勾配の確保のために床に段差ができることがあります。段差がないことを優先したい場合はペニンシュラ型の対面キッチンにするのがおすすめです。

 

アイランドキッチンを採用したリノベーション事例

・民藝品の器や本など、たくさんのコレクションをお持ちのIさんの住まい。キッチンはアイランド型で配置。リビング側には器がたくさん入る収納を造作しました。前述の通り、排水経路を確保するためにキッチンの床はリビングダイニングより少し上げて施工しています。

▶︎事例の詳細はこちら

 

・アイランドキッチンとイニングテーブルを一体型で施工した事例。キッチンの天板は圧巻の4.7mのブラックチェリー無垢材。料理や食事だけではなく、思い思いに寛ぐ時にも自然に夫婦が集まる場になっているそう。

▶︎事例の詳細はこちら

 

L型キッチン

L型キッチンは文字通り、L字型に曲がったキッチンのこと。間口が小さくても採用できるので、コンパクトなマンションや戸建てでも採用ができます。一方で、L字に曲がったところの収納は既製品だとターンテーブルが付いていたりもしますがなかなか使いづらく悩みどころです。I型よりもL型の方が調理をする際の横移動が少ないため、家事の負担が少ないと言われることもあります。I型キッチンよりは既製品のシステムキッチンの選べる幅が少なく、また少し価格が高い傾向にあるようです。

▶︎関連コラム:オリジナルの造作キッチンを作りたい!

 

L型キッチンを採用したリノベーション事例

・L字型のキッチンを造作で作り、シンクの前は大きめのカウンターを確保してカウンターテーブルとしても使用できるように。使い方の悩ましいL字の角の部分は、設計士のアイデアでダイニング側から使えるちょっとした収納になりました。

▶︎事例の詳細はこちら

 

・部屋の角に沿うように、L字型のシステムキッチンを採用した、沖縄のリノベーション事例。室内を広く使うのに一役買っています。少しレトロなシステムキッチンのデザインが空間のアクセントになってかわいい!

▶︎事例の詳細はこちら

 

II型キッチン

II(に)型キッチンとは、コンロとシンクが二つに分かれているキッチンのこと。L型キッチンと同様に間口の狭い建物でも採用が可能です。また、油はねの心配があるコンロは壁に向かって配置して、シンクは室内の見渡せるリビング側に配置したい、など料理をする際のご希望で採用されることもあります。II型キッチンは既製品だと種類が少なく、値段が少し高めの傾向にあるので、造作キッチンで検討していただくのが良いかもしれません。

 

II型キッチンを採用したリノベーション事例

・1センチを妥協せず、どこに何を置く?を考え抜いたキッチン。コンロは壁に向かって、シンクはオーク材の造作カップボードと、モールテックス天板の造作カウンターに配置しました。

▶︎事例の詳細はこちら

 

・小さなビルをリノベーションして自宅+賃貸区画としてリノベーションした事例。キッチンはカウンターをモルタル仕上げでつくり、シンクは壁に向けて、コンロはダイニングに向いたカウンターに造作しています。

▶︎事例の詳細はこちら

 

クローズドキッチン

オープンなキッチンの事例を多くご紹介しましたが、もちろんクローズドキッチンがご希望の方もいらっしゃいます。キッチンでおもてなしの準備をしているところを見られるのはよくない、との考えで高級物件でよく取り入れられた配置の仕方です。来客が多いけれどあまりキッチンを見せたくない、買い置きやキッチン周りの用品が多いなど、少し生活空間とキッチンを話したい方にはクローズドがおすすめです。

 

クローズドキッチンを採用したリノベーション事例

・両側のスペースからアクセスできるクローズドのキッチンを施工した事例。造作ですが扉をつけて家具に見えるように丁寧に作りました。

▶︎事例の詳細はこちら

 

~~~~~~~~~~~~~~

リノベーション工事のプランを立てるときに重要となる、キッチンの形や位置。暮らし方や家族構成、建物によってどれが一番向いているかどうかは人それぞれ。アートアンドクラフトでは、ベテランの設計士が丁寧なヒアリングをしながらプランの提案をさせていただいています。お気軽にお問い合わせください。問い合わせをいただいた方には、施工事例集も無寮でお渡ししています。

問い合わせフォームはこちら

大阪R不動産では、リノベーションの素材となる物件紹介もしています。

大阪R不動産はこちら

 

ー==============ー

文:松下文子 Arts &Crafts 取締役副社長

リノベーションのご相談や
資料請求は無料で受け付けています

リノベーション・物件購入の疑問や要望、資金計画など何でもお気軽にご相談ください。

 リノベーションのご相談はこちら > 

施工事例が詰まった事例集や最新のイベント情報を掲載したチラシなど、役立つ資料をお送りいたします。

     資料請求はこちら    >

その他の記事

VIEW ALL
一覧に戻る

店舗案内

06-6443-1350
  • 営業時間10:00~18:00
  • 定休日水曜日・日曜日・祝日

ご相談やリノベーション打合せには上記に限らず対応します。
営業日時でのご相談同様、事前にご予約ください。

〒550-0003
大阪市西区京町堀1丁目13-24 1F