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リアルケーススタディ 多様化する家族形態に合わせたこれからの住まい

価値観の多様化が進み、家族の在り方が変わってきたと言われます。単身世帯の急増や、DINKSやDEWKSの登場。近年ではいくつかの自治体で同性パートナーシップ制度が導入され、今後はフランスのPACSのような制度が日本でも制定されるかもしれません。これからも、ますます家族の多様化が進んでいきそうです。

家族は変わったけれど住宅はどう変わったのか。新築マンションは一度に数十戸、時には千戸単位で供給しなければならないため、どうしても不特定多数に向けたnLDKの呪縛から逃れられていません。中古不動産市場の3割以上が再販物件とも言われていますが、それらも新築“風”なものばかりが目立ちます。

フォーカスしたのは「ふたり暮らし」。夫婦や親子だけでなく、カップル、兄弟姉妹、友人、同僚。異性に同性。多様化するふたりがほどよい距離感を保てる空間。互いの関係や季節の移り変わりで空間の属性を変化できるよう室を明確に定義しない計画としました。

仕上材は消費されないことを基準に選定し、無垢フローリングや塗装仕上げ、磁気タイルなど経年劣化によって価値が損なわれない内装を目指しました。

 

水回りを部屋の中心の配置し、コアと位置付けた。コアによって周りの空間は緩やかに仕切られ、明確な仕切りを持った室とはまた違うスペースとなった。コアにはSOLIDというセメント板を採用。独特の風合いのある仕上げとした。

コアによって仕切られた流動性を持つスペース。通路のようでもベッドスペースのようでもストレージのようでもある。

空間を仕切る壁はあえて高さを低く、角を丸く仕上げた。

ラワンの合板の周りに木材で縁をつけ、家具のように仕上げた造作キッチン

その時の暮らしや気分に合わせて様々な用途を許容するスペース

玄関を入ってすぐ広がる、土間スペース。玄関の用途だけにとどまらない広さを確保した。

二人暮らしを象徴するようなダブルボウルの洗面。モルタルの天板を持ち出し、磁器製のシンクを乗せた。

開放感のある浴室。内部はモールテックスで仕上げた。

コアの横のスペースのハンガーパイプもこの物件のための特注品

築約30年のタワーマンション。タワーマンションのリノベーションのケーススタディにもなった。

バルコニーからの眺望。大阪の中心部を流れる大川が見えるリバービュー物件。

OUTLINE

所在地 /大阪市都島区

構 造 /RC造

築年月 /1991年

竣工月 /2018年9月

施工面積/79.34㎡

写真:平野 愛

STAFF

コンサルタント /岡本典子

アーキテクト /長坂絵里

企画 /岡本典子・川本美佳・塩谷昌洋・長坂絵里・西川純司・松下文子

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