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テーマは「ベースづくり」余白を楽しむ暮らし

新築も見たが「この価格でこの仕様かぁ・・」どうにもしっくりこない。そんなときに出会ったのがリノベーション。価格と仕様、自分たちに合った暮らしの実現にはこれだと感じてリノベーションの道へ。
暮らしのテーマは「ベースづくり」。趣味や嗜好、生活スタイルが変わっていっても、その時々で、自分たちにとって心地よい暮らしができるように。完成した時が100パーセントじゃない住まい、土台はしっかりと。時間とともに育っていくのが楽しみな住まいです。

少し奥まったリビング。奥の収納は既存の押入れにカーテンでゆるく目隠し。天井は既存の和天井を塗装して程よいラフさを残しています。「余白が多いので、これからもっと『あそび』の要素を足していきたい。(Tさん)」互いの気配を感じながらも一人にもなれる空間が心地いい。

キッチンは飾りたい食器や小物を拾い出して、棚板の枚数や奥行きを綿密に計画。

カウンター背面には目地を入れて、家具らしく丁寧に造った。

対面カウンターは、休日ふたりで作業する、作り置き料理タイムに活躍。キッチン下の収納はオープンに。冷蔵庫も奥にすっぽり収納。

LDと緩やかにつながるベッドルーム。仕切るときはカーテンで。パーティション越しにぼんやり映るグリーンや、ランプの明かりが心地よい。「カーテンだと、こどもが寝ている様子が隙間から覗けて、見守りにいいのです。(Tさん)」

ベッドルームの奥にはオープンな収納。

特徴的な窓辺。視界が抜けて、ちょうどよい長閑さ。変わった物件に住んでみたい、と大阪R不動産で紹介されていた戸建てを賃貸で借りていたが、共働きで家周りのメンテナンスにかける時間を考えると購入するならマンションがいいと物件探し。明るさが決め手でこの部屋を購入した。「光がよく入り、冬は窓辺でひなたぼっこして過ごしています。」

メイン建具の窓と、サイズを合わせた小窓。廊下に光を通すと共に本棚をちらり覗ける。見付を細く、華奢に見せた窓枠がポイント。

壁一面には造り付けの本棚兼TV台を造作。木と白色のバランス、置きたい本との丁度いいサイズ感を探りました。

光が抜ける廊下。廊下に面して設けた収納はカーテンでゆるく区切る。床はクルミの無垢フローリング。

廊下収納の裏側はTさんのアトリエ空間。玄関から裏道を通ってたどり着くような不思議な構成は、まるで隠し部屋のようで何だか楽しい。

「こもれる場所がほしかった。集中したいときにすごくいい場所です。(Tさん)」フリースペースはアトリエとして使用。床は絵の具で汚れてもいいように、グレーの塩ビタイル仕上げ。

入居者の声

明るさが一番の決め手でこの物件を購入しました。特徴的な窓に沿って、空間は緩やかにつながる間取りに。空間の区切りはカーテンやパーティションでおおらかに、奥まったリビングは同じ空間に居ながらも、近すぎず、程よい距離感で過ごしています。民芸品のアンティークな雰囲気も、アアルトの北欧デザインも好き。これから趣味嗜好が変わっていっても、どちらにも合わせていけるベースづくりが私達には合っている感じていました。設計打ち合わせでは、思っていることをパッとわかってくれて、想いを伝えるって難しいけど、すぐに「そうそう、そういうこと!」とわかってくれて安心感がありました。100パーセントを目指さなくていい。リノベーションは余白がある。それを楽しめることが、リノベーションの魅力でもあると思います。

OUTLINE

案件名:T邸
所在地:松原市
構 造:RC造
築年月:1987年
竣工月:2019年10月
施工面積:79.61㎡

写真:平野愛

担当者より

暮らしやモノへの、やわらかい思考がおふたりで同じ方向を向いていて、間取りや仕様の設計打ち合わせは迷いなく進んでいきました。おふたりの中の「ベース」について、白・木を基調としながら、造作類は丁寧な造り方でなど、Tさんらしい「ベース」のあり方に想いを馳せました。リノベーションで完成を目指さず、これからの暮らしのその時々で、おふたりにとっての心地よさを見つけていく。余白を楽しんで、今もこれからも、豊かさを大切に暮らすTさん。また数年後、余白を覗きに、お邪魔させてください。(西面)

STAFF

アーキテクト:西面莉沙
コンサルタント:中村美保

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