Works

デザインのパワースポット|株式会社NASU

デザインのパワースポット|株式会社NASU

勝てるデザインを提供するデザイン会社・株式会社NASUの新オフィス。ブランドコミュニケーションを得意とするNASUが「良いデザインを生むためのパワースポット」とコンセプトを策定し、単にきれいでおしゃれなオフィスではなく、会社の思想が反映された機能するオフィスを目指しました。

Outline

  • 物件名/株式会社NASU
  • 所在地/大阪市中央区
  • 構 造/RC造
  • 建築年/1983年
  • 竣工年/2022年
  • 施工面積/120.49㎡
  • 改修前用途/事務所
    改修後用途/事務所
  • 写真:増田 好郎

物件探しからアートアンドクラフトでサポート、理想のオフィスをつくるために選んだ物件はコーポラティブハウスの先駆け・都住創。こちらの石町(こくまち)はシリーズ8作目。

物件を選ぶ決め手となった、外壁から室内まで続くガラスブロックが印象的なストック。広く流通する四角いオフィスにはないユニークな特徴は、NASUらしさと絶妙にマッチする。

作戦会議をするジャングルジム。物事を俯瞰して見るためのアスレチックネット。脳を刺激する足ツボ剣山。これらは全て「良いデザイン」を生むため、そしてNASUが「童心」を大切にしているからこそ生まれたもの。他にも通常のオフィスでは見かけないアイテムが各所に散りばめられている。

弧を描く3本の照明はNASUのバリューの1つ「パラレルワールド」から着想を得たもの。「もしもこうなったら?のパラレルワールドを常に探す」を、いろんな可能性へと導く道標のように、それぞれ別の方向へと伸びる灯りで表現した。

本棚の奥から登場する隠し会議室。オフィスを訪れる人々もアッと驚かせるような、共に楽しめるようなアイデアも盛り込んでいる。

好きなものを詰め込んだ「フェチの隠し会議室」と呼ばれている室内は、コレクションルームをイメージした内装。

オフィスのシンボルツリーを囲む円形のベンチ。8つに分割し、それぞれ単体で腰掛として使えるように設計した。

他のスペースとは別の空間であることを印象付けるため、壁・床・天井、全てを真っ黒に塗装したギャラリースペース。壁の一部は扉になっており、開くとポスターや書類、上着等を収納するスペースが現れる。

オフィスの壁はマグネット仕様。さらに上からグリッドラインを引き、ドット絵のデザインを試作できるようにした。

ギャラリーの床にある弱電配線用の中継ボックスの蓋はオリジナルで製作。描かれたイラストには「Spread the Design!(広がれデザイン)」と願いが込められている。

Staff

  • アーキテクト:川本美佳
  • コンサルタント:上原にいな

入居者の声

オフィス計画は、「1年以内に移転できたらいいなぁ」とゆるく進めていたものでした。ところが、すぐにおもしろい物件にご縁がありました。この物件を内見したぼくの感想は「正直、ここでオフィスのデザインのイメージが全くできない」とネガティブなものでした。他の物件を探そうと思いましたが、再度内見したときに、コンサルティングを担当する上原さんが、「こんな面白い物件はなかなかないです。」と言っていて、たしかに、他でみるオフィスはだいたい四角で同じようなオフィスばかり、ここは特殊でした。弊社のユニークさにも通じるものを感じて、ここを選びました。
設計の川本さんとの打ち合わせがはじまり、最初のプラン3案の図面を見せてもらった瞬間、鳥肌が立ちました。イメージが全くできなかったオフィスが、鮮明に頭の中に広がったのです。
打ち合わせで、川本さんは「NASUさんは、〇〇だから、こっちのほうがいいです」と答えが明快でありがたかったです。ぼくはNASUでの仕事はクリエイティブディレクター。それと同じように、川本さんに無理難題の要望とコンセプトを投げかけると、それを見事に打ち返してくれました。Arts&Craftsさんに依頼して、一緒に組むことができて、本当に良かったです。(株式会社NASU 代表取締役 前田高志)

担当者より

この数年間で働き方もオフィスのあり方も以前とは大きく変わりました。経営者の方にとっても、オフィスのあり方は大きなテーマとなったのではないでしょうか。ABW(Activity Based Working)や縮小するオフィスという言葉がある中、今回のように「思想を反映するオフィス」をカタチにすることは、私たちにとっても非常に感慨深いものでした。
クライアントである、NASU代表の前田高志さんの当初の希望は、「公園にあるような土管をオフィスに置きたい」でした。その瞬間「これがNASUさんらしさかもしれない」と強烈に感じたのを覚えています。打ち合わせには、手がけられた作品や活動の様子を拝見したり、前田さんの人となりを感じ取りながら、「NASUさんにはこういうのが絶対にしっくりくる!」という答えを、私自身がまず心に決めて、提案に臨んでいました。最初は土管からのスタートでしたが、ひとつひとつアイデアを吟味し、最終的には、NASUのロゴを形にしたジャングルジムへと変化。これは、ブロックをひとつひとつ大切に積み上げるようにデザインを生み出す、NASUの思想にも通じるものがあると感じました。空間をつくることを生業にしている私たちは、空間が持つ力を信じています。普通ではない、一癖も二癖もあるオフィス。この場所に立てば、NASUの存在や個性を感じとれる空間にしたい。その願いや想いを込めて作ったオフィスです。(川本)

アーキテクト:川本美佳

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