Feature
リノベーションのパイオニア
1998年にリリースした「クラフトアパートメントvol.1北区同心町」は、日本で初めてのリノベーション済住宅と言われています。画一的な住まいばかりが主流だった当時、驚くほどの共感の声をいただきました。それから約30年。築年数不詳の住宅や、ビルや倉庫のコンバージョン、宿泊施設のリノベーションなど…前例がないことや、ときには突飛に思えるような要望にも向き合い続け、今では設計施工実績は1000件を超えました。解体してみないとわからないことも多く、素材となる建物も多様で、新築よりも知識や技術、何よりも経験が必要だと言われるリノベーションの現場。これまで地道に取り組んできた積み重ねが他にはない提案やトラブルへの迅速かつ柔軟な対応につながっています。そして、いつも変わらず考え続けているのは、「これからの時代に求められる、新しい価値や文化の発信ができないか」ということ。これからも、創業時からのパイオニア精神を忘れず、チャレンジを続けていきたいと考えています。
暮らし方の提案
いざ、リノベーションの設計を始めるとき、どうしても表面的なデザインや性能から入ってしまいがちです。それも大切ですが、「どんなふうに暮らしたいか」が計画の根幹になると考えています。せっかくの自分だけの住まいやオフィス、nLDKや〇〇風のデザインなんて概念に縛られるのはもったいない!設計者が暮らしをとことんヒアリングして形にしていきます。採用する素材は無垢フローリングや、モルタル、シンプルな磁器質タイルや塗装仕上げなど…おおらかで心地よく、暮らしに寄り添い愛着が湧いてくるもの、流行りに左右されず実際に私たち自身がこれまでに使ってみて本当に良いと感じたものをおすすめしています。
また、暮らしや働き方の多様化が進むものの、新しい暮らしや働き方に適した住まいやオフィスはなかなか進化していないのが現状。「オトナのひとり住まい」「暮らしの中で働く住まい」「実家にかえって二世帯暮らし」など、これまで人々の共感を得てきた暮らしのかたちを、リノベーションのスタイルとして発信しています。
建築士が設計から現場監督まで
建築確認申請が必要ない範囲のリノベーション設計には、実は建築士の資格は必要ありません。全くの素人が明日からリノベーションの設計をすることもできるのです。とはいえ、建物の構造や法令に関する知識がないまま計画を進めると、知らない間に違法状態になったり、将来的に問題が出たりすることも。アートアンドクラフトでは、設計者は建築士の有資格者であることにこだわっています。明確なご要望がある方はもちろん、「面白い家にしたい!」「気に入っている家具にあう空間にしたい!」などでも大丈夫。プロがイメージを形にします。また、実は多くの会社では設計と現場の担当者は異なります。しかし、どれだけ紙の上で丁寧に設計しても、現場でしか決められないことや予期できない着工後の変更はたくさんあります。
アートアンドクラフトでは、一緒に住まいを考えてきた設計者が現場監督まで行うことで住まい手のこだわりを職人に丁寧に伝えています。さらに、建物は職人が手作りでつくるもの。職人の腕次第で仕上がりは大きく変わります。長年それぞれの道で経験を積んできた熟練の職人と施工を進めていきます。
不動産のプロでもあります。
リノベーションの際には、検討の早い段階で不動産と工事の双方の計画を見越した、全体の資金計画とスケジュールを把握しておくことがとても大切です。また、住まいづくりの際に、窓からの景色を眺めながらゆっくりと過ごしたい、古くても味がある住まいが落ち着く…そんな暮らしを実現するには物件選びが肝。安心して暮らすためには、管理状態が良い、いざというときに売却できる、支払いに無理がないなど重要なことがたくさんあります。事業用不動産のコンサルティングの際にも、不動産の知識や相場感を持っていることは建築の知識と同じくらい重要です。
アートアンドクラフトのスタッフは自身の担当業務に限らず、建築やインテリア、不動産、関係法令にも幅広い知識をもつように日々取り組んでいます。また、2011年から運営している「大阪R不動産」で豊富な不動産情報と生のユーザーの声に日々接しているからこそできる提案も多くあります。リノベーション、不動産、両方向から総合的なコンサルティングをします。
デザインと性能のちょうどいいところ
リノベーションに合わせて耐震性能や断熱性能の向上を目指すことが当たり前になってきました。アートアンドクラフトは、独自の耐震工事指針、断熱工事指針を定め、時には構造の専門家と協業してそのニーズに応えられるような体制を整えています。一方で、必ずしも全ての住宅がいわゆる「新築同等の」性能をもつべきだという考え方でもありません。耐震補強や断熱改修もしたいけれど、限られた予算の中で内装や設備にもお金をかけたいと思うのは当然のことです。性能アップの目的が明確な性能の数値を出して補助金などを受けることなのか、暮らしを少しでも快適にすることなのかによっても方針は変わってきます。
建物の構造や建築年によってもどこまでするべきかは大きく異なります。叶えたい暮らしや事業計画を実現する上で、それぞれが希望するデザインと性能のちょうどいい落としどころがあると考えています。耐震工事や断熱工事についても、安心してご相談ください。
既にあるものを大切にする。
リノベーションの事例で、「新築同様に綺麗です」と謳われていて、モヤっとすることがあります。また、外観は味のある建物なのに内部だけピカピカにリフォームされた物件に違和感を感じることがあります。何から何まで綺麗にするのがリノベーションではありません。歴史を重ねた建物にしかない良さもあります。その時代だからこその手仕事が残っていることもあります。無理な計画をするとインフラを整えるのに必要以上の費用がかかることもあります。
アートアンドクラフトのリノベーションは、まずは既存建物を読み解き、活かせるところを考えるところから始まります。時には、新しく更新したところを既存に馴染ませるように加工することもあれば、建物の使い方を変える提案だけをして、ほとんど工事をしない判断をすることも。元からあるストックに新しいものが調和してそこでしかできない間取りやデザイン、活動が生まれることこそ、リノベーションの醍醐味です。その場所で、その建物だからこそ生まれる偶然も楽しんでしまいましょう。

















