子ども部屋、つくるか否かモンダイ。間取り作りのポイント – リノベーションコラム

若いカップルやまだ子どもが小さいファミリーの住まいのリノベーションの設計をすすめるときに、必ずと言っていいほど悩むポイントがあります。それは「子供部屋を作るかかどうか」。

「子どもが大きくなったら、子ども部屋は必要になるよね。」「今はひとりっ子だけど、将来的には2人産まれるかも?じゃあ、2部屋確保して、後のスペースに夫婦の寝室とリビングとダイニングと・・」って、ちょっと待って!その部屋って一体いつ出番が来るの?新築マンションや建売戸建てでは、夫婦の寝室と子ども部屋を2つ確保して3LDKに・・というのがいまだに主流です。もちろん、それもいいけれど・・もう少し流動的に考えてみては?!暮らし方にも広がりが出るかもしれません。

 

リノベーションの竣工=住まいの完成ではない

もちろん、既に子どもが大きくて、すぐにもしくは近い将来に必要なら確保しておくことができます。または、すでに2階に個室がいくつかある戸建住宅や、広いマンションをリノベーションするなど、スペースに余裕があるときは初めから確保しておくのもひとつ。

でも、都心のコンパクトなマンションをリノベーションするとき。そして、まだまだ子供が小さい、もしくはまだ予定がないのに、面積が小さいのに初めから子供部屋を確保しておくのは勿体無いと思いませんか?

リノベーションの完成は住まいの完成ではありません。それから長く住まう間に、家族構成が変わることも、ライフスタイルが変わることも、思っても見なかった趣味ができてスペースが欲しくなるかもしれません。設備や内装だって、傷んだり壊れたりすることもあります。間取りも、その時々少しずつ手を加えていけばもっと暮らしにより馴染ませていくことができます。

 

まずは10年の過ごしやすさを考える

「せっかく子ども部屋をつくったのに、勉強も遊びもリビングでしている。夜寝るだけだから個室はいらなかったなぁ」リノベーションからしばらく経ってご訪問したときに、こんなふうに話してくださる方もいます。

いつ個室が必要になるかはは子どものキャラクター次第。全くいらなかった、というご家族もよくいらっしゃいます。また、子どもが2人の時に1部屋でいいか2部屋でいいかも、子どもの性格や兄弟の性別にもよるでしょう。もちろん、両親がどう過ごして欲しいかも大切です。「自分が小さい頃子ども部屋がなかったから、○年生になったら絶対部屋を確保してあげたい!」という考えの方も「いやいや、ワンルームでみんなで過ごすんだ」という方もいらっしゃいます。

いろんなご家族のお話を聞いていると、早くても小学校3、4年生くらいからという方が多いように感じます。また、子ども部屋だけではなくても、ライフスタイルが変わったり、傷みが気になる箇所が出てきたり・・大体、10年後くらいにミニ工事の相談をいただくことが多いように思います。なので、設計の途中で間取りに悩まれているときは「まずは10年の暮らしやすさを考えてみましょう!」とお話をすることが多くあります。

 

広い空間を確保して、将来的に仕切るところを想定しておく

まずは広く使いたい!というときは、大きな空間を確保して、将来的に必要があれば区切る想定をしておくこともできます。子どもが小さいうちは広い寝室としてみんなで使い、将来的に必要が出てきたら家具を使って仕切ってもミニ工事で壁を立ててもOK。ほぼ確実に工事をしたいと考えている場合は、照明とスイッチを元々2つに分けておいたり、扉を2つつけておくと工事をする際にスムーズ。さらに、壁を立てる想定のところに下地を入れておくこともできます。

 

広い空間を確保したリノベーション事例

・イメージは、とある映画のシーンに出てくる『飛行機をみんなで直していた格納庫みたいな感じ』として、床面積の半分は気負いなく作業できる土間仕上げを選んだ、Iさんの住まい。竣工して10年ほど経過して追加工事のご要望をいただき、寝室と一体化したリビングの一部に壁を立てて子ども部屋の壁を造作しました。

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・塩屋にある海を望む戸建てをリノベーションした、Nさんの住まい。2階は和室が2つありましたが、必要な柱を残して一体化し、広い空間に。子どもが小さいうちは広くワンルームとして使う想定をしています。「子どもの成長に合わせて変化と工夫を楽しむ家でありたいです」(Nさん)

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子ども部屋づかいを想定して緩く区切る

室内窓をつけたり、床材の切り替えや段差で緩く空間を分けておくと、空間を広く使いながら柔らかく用途を分けることができます。夫婦二人や、子どもが小さいうちはキッズスペースや広いリビングの一部に使ったり、ワークスペースに使ったり・・大きくなってからは個室として使い、目線を遮りたいときはカーテンを使ったり、必要があれば工事で壁を立てることも可能です。

 

子供部屋づかいを想定して緩い区切りを作ったリノベーション事例

・生活リズムが異なるので、夫婦の寝室を別にしたいというご要望を持っていた、Tさんの住まい。ガラスで区切った2室は、夫の寝室、妻+子の寝室として使用。将来的にはリビングの段差部分に壁を立てて子ども部屋として個室を作る想定で間取りを作っています。

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・「まずは大人が楽しむことが大前提!そうすれば子どもも楽しめる!」と、段差やゆるやかな仕切りでさまざまな居場所を家の中に散りばめた、Oさんの住まい。将来的には玄関横の趣味スペースを子ども部屋に?それとも小上がり?など、各空間に可能性を持たせつつ、まずは今の暮らしを楽しめる住まいを実現しました。

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アートアンドクラフトの自由設計では、建築士がご要望やライフスタイルをお伺いしながら一緒に設計を進めます。ご希望によっては、将来的な間取り変更や使い方の変更を想定したプランをご用意することもあります。もちろん、暮らし始めてからの追加工事にも対応しています。

子どもが独立して、結局2部屋使わずに物置のまま、なんてこともよく聞きます。もちろん、そんなときはこれまでの話とは逆で 子供部屋を作っておいたけれど、必要無くなった空間をまた広くすることも可能です。気になった方はお気軽にご相談ください!

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文:松下文子 Arts &Crafts 取締役副社長

 

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