スケルトンリノベーション、どんな時にするべき? – リノベーションコラム

内部解体済みのスケルトン住戸

スケルトンリノベーションとは?

スケルトン(skeleton)とは英語で骨格や骸骨という意味。建物では壁、天井、床などの構造体をさします。設備や内装、構造体でない間仕切り壁をすべて取り除いてから行う大掛かりなリノベーションが、スケルトンリノベーションと呼ばれています。

そのメリット・デメリットや、どんなときにスケルトンリノベーションをするべきなのかをまとめました。

スケルトンリノベーションのメリット・デメリット

構造体だけになるまで解体するので、普段は見えないところまですべて確認できるのがスケルトンリノベーションのメリット。一方で必然的に工事の規模が大きくなります。

メリット

・基礎などの状態・傷みまで確認することができる。

・配管や配線などすべて交換することができる。

・既存の間仕切りの位置にとらわれず、自由な間取りにできる。

デメリット

・大規模になるため工事費がかさむ。

・工期が長くなりやすい。

スケルトンの梁

スケルトンリノベーションをする事例ってどのくらいあるの?

 リノベーションというと、スケルトンのリノベーションをイメージする方も多いかと思います。でも、実際にスケルトンまでリノベーションをすることはあまり多くありません。弊社でリノベーションをされる方も、ほとんどの場合、ある程度間仕切り壁などを残して工事することが多く、スケルトンリノベーションをすることは年間に数件程度。特に最近は工事対象の建物がそれほど古くないことが増えてきたので、実は全体の数%くらいなのです。

スケルトンリノベーションがおすすめのケース

では、どんな場合にスケルトンリノベーションを選択するのがおすすめなのか、詳しくみていきましょう。

配管や基礎等の状態が悪いと考えられる場合

概ね築40年以上が経過した建物で、新築当時から給排水管の入れ替えをしていない場合、給排水管に鉄管や銅管が使われていることが予想されます。特にマンションで、別住戸でも水漏れが頻繁に起きている場合などは、工事予定の住戸も水漏れするのは時間の問題。大規模な工事をする際に専有部分の配管の入れ替えも検討するのがおすすめ。間取りも大きく変更し、配管も入れ替えたい場合は一度スケルトンにしてしまうのも良い選択肢です。

同様に戸建住宅でも、配管の状態が心配な場合や、シロアリの被害が予想されるなど、基礎や構造部分にも不安要素がある場合は一度スケルトンにして、工事を行うと安心です。

マンションで間取り変更が大幅な場合

実は、スケルトンリノベーションのほうが、既存の状態を残しながら行うリノベーションより工事の難易度は低いと言われています。間取りを既存の状態から大きく変更する場合は、一度スケルトン状態にしてしまう方が、結果的に職人の手間費も抑えられることになります。

大規模な耐震改修や断熱工事を検討している場合

戸建てで、耐震改修を行いたい場合や、マンションや戸建てで室内を全体的に断熱したい場合などは、スケルトンにして建物全体に手を加える必要があります。スケルトンにしなくても一部の工事は可能ですが、新築同等まで性能数値を引き上げたい場合などはすべての壁や天井を触る必要がでてきて結果的にスケルトンリノベーションが必要となることも多くあります。

建て替えると著しく延床面積が減ってしまう場合

戸建て住宅で、建物の状態が悪く内部も外壁等もスケルトンにしてリノベーションをすると、建て替える以上の工事費がかかってしまう場合があります。ただし、前面道路の道幅が狭くて建て替える場合にはセットバックが必要なとき、建ぺい率、容積率の規定が変更され、建て替えると建物が現状より著しく小さくなってしまうときなどは、リノベーションをするメリットが大きいと考えられます。そんなときは費用がかかってもリノベーションを選択する人もいます。

スケルトンリフォームのメリットがあまりない建物

逆に、スケルトンリフォームをするメリットがあまりない物件もあります。

4や壁式構造の建物など、壁自体が構造体になっている建物は、スケルトンにしてもそれほど大きな間取り変更ができないことも。建物の特性を理解してリノベーションを計画していきましょう。

スケルトン床

スケルトンにしないから生まれる面白さもある!

新築のように完全に自由なところから始めるのではなく、既にあるものを大切にし、既存の建物に合わせた工事をしていくからこそ生まれる空間は、リノベーションならではの面白さを持ち合わせています。

今は生産されていない建物のパーツや部分を残して活かしながらリノベーションをしたり、新築で計画したら作らないであろう、小さな余白が実は居心地の良い空間になったり。スケルトンリノベーション、スケルトンにしないリノベーション、どちらの方がいいということは有りません。

建物の状態と工事の内容、予算など様々な面から検討し、スケルトンにするかどうかを考えましょう。

▶関係コラムはこちら「新築みたい」を目指さない

スケルトンリノベーションをしたリノベーション事例

・ジュエリー職人とグラフィックデザイナー・アーティストのご夫婦。内見時に感じたスケルトン状態の開放感を残すために「間仕切り壁を作らない」こと。そして「白をまったく使わない」この2点をテーマとして設計。テイストにとらわれない、Mさんの心に響いたものが集まった住まいになりました。

▶事例の詳細はこちら

 

・建築家、遠藤剛生が設計した外観が特徴的で、緑豊かなヴィンテージマンションの一室。スケルトン状態でイチから住まいを計画。下地材と呼ばれる建材たちが、ディテールを追求することで、主役の風格を纏った空間に!一貫した法則性で構成されたこだわりの住まいとなりました。

 

▶事例の詳細はこちら

まずはご相談ください

リノベーションについて、持ち家の方はもちろん、これから購入される方へも不動産の購入前の段階からのご相談を承っています。トータルの資金計画やリノベーション費用について、 ドコまで工事をするべきかなど、なんでもご相談いただけます。まずはお気軽にご相談ください!

 

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文:松下文子 Arts &Crafts 取締役副社長

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