物件購入の決め手の一つとなったのは部屋からの眺望。沖縄随一の港を望む。
白は使わずにグレー×黒を基調にした室内。玄関からLDKまで磁器タイルを一続きに。床材やクロスなどのサンプルを自宅等へ郵送し検討した。
キッチンには開放感を求め、既存の場所から大きく移動した。「キッチンで過ごす時間がより一層増えました」(Nさん)
キッチンはメーカーのショールームをはしごし、実物を見た上で納得のいくものを採用した。
キッチン背面の冷蔵庫やキッチンボードを始め、配置予定の家具の寸法は綿密にヒアリングのうえ設計を進めた。
細かい寸法のせめぎ合いから生まれた開口部たち。
キッチン横のパントリー内。「来客があるときはカーテンで隠せるのでとても重宝しています」と、几帳面さがNさんらしい。
LDKと繋がるWICの奥にはベッドルームを配置。「この動線はとても便利です。」と大満足のNさん。
工事前はキッチンだったスペース。収納に困っていた洋服もぴったりと収まっている。
北側に位置するベッドルームにはアクセントとして濃いめのブルーグレーのクロスを。バイカラーのカーテンともよく合う。「この心地よい暗さが眠るのに丁度いいんです。」(Nさん)
掃除のしやすさを考慮し、メラミンポストフォームで造作した洗面カウンター。左手の造作棚の内側にコンセントを設けることで毎日使う電動歯ブラシやシェーバーの充電を兼ねた収納を実現した。水廻りに湿気が溜まらないよう室内窓を設置。
玄関正面の収納扉は通気性の良いルーバーへ。沖縄では必須の湿気対策のひとつ。
備え付けの収納棚は透明ガラスを入れて中が見えるギャラリーへ。Nさんの趣味でもあるバイオリンの聖地、イタリアのクレモナへの旅行時に購入したものなどが並ぶ。
沖縄生活を始めて仲間入りした三線(さんしん)。今は教室に通いながら練習中だそう。新しい環境で、新しいことに挑戦しながら沖縄生活を満喫されています!
入居者の声
一回ずつ丁寧に進んでいく打ち合わせのなかで、悩んで決めながら空間をつくりあげていくことは楽しくもあり、同時に一つに絞らなければいけないという難しさも実感しました。結果、たくさん悩んで決めた内容が忠実に落とし込まれた空間を目にした時、想像以上の完成度に驚いたのを覚えています。今振返ると、初めてのことで何から始めたら良いかわからない私に細かい質問にもフランクに答えてもらえたことが、離れた場所にいても任せられる安心感に繋がったように思います。
納得するまで迷ってください、遠慮なく質問してください、それが思い残すことのない住まいづくりへの近道だと思います。アートアンドクラフトのみなさんが嫌な顔一つせず寄り添ってくれますよ。
OUTLINE
案件名:N邸
所在地:那覇市上之屋
構 造:SRC造
築年月:2006年
竣工月:2021年10月
施工面積:72.21㎡
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写真:井田佳明
担当者より
出張の多いNさんに加え、弊社スタッフの居場所もそれぞれで、ほぼ全てオンラインで進めた設計打合せ。熊本、東京、淡路島、大阪、沖縄 と毎回さまざまな所から打合せを重ねました。
デザインはもちろん、生活動線やメンテナンス性、細部の寸法にいたるまで住まいへのこだわりを強く持ったNさんでしたが、あらかじめサンプルやショールームで実物をじっくり確認した上での打合せはポイントを絞って話し合え、最後までお互いの距離を感じさせない濃密な時間をすごせたように思います。
モノトーンを基調とした緊張感のある空間のなかに、音楽や旅、アートを愛するNさんの暖かな彩りが添えられた住まい。これから沖縄でどんな思い出が重ねられていくか楽しみです。(小縣)
STAFF
アーキテクト:小縣恭子&塩谷昌洋
コンサルタント:森岡瑞穂
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