かつて造船業で栄えた住之江区北加賀屋。産業構造の変化により造船業が衰退した後の現在は空き家や工場跡を活かして、巨大なウォールアートやクリエイティブな施設が点在する大阪屈指のオモロイ街へと生まれ変わりました。
産業遺産である名村造船所跡地を中心にイベントやライブで訪れる街という印象の方も多いのではないでしょうか。すでに注目されたアートやクリエイティブな街の魅力にも触れつつ、不動産屋でもあるので住んでみたら・お店をしてみたらという視点でも北加賀屋をご紹介します。
目次
北加賀屋クリエイティブ・ヴィレッジ構想で進化し続けるアートの街
始まりは名村造船所跡地。長らく休眠状態だった近代化産業遺産が”廃墟のポテンシャルを生かす”というコンセプトのもと、「クリエイティブセンター大阪(CCO)」として再生されたのを皮切りに、現在では約40の創造拠点が北加賀屋に点在しています。
まちなかに突如現れるアート作品の数々
アートのイベントや創作活動で訪れたアーティストが「自分が来た痕跡を残したい」とはじまったウォールアートプロジェクト。空き家・工場の壁や店舗のシャッターなどまちなかの色んな場所に壁画が描かれていて、ふとした日常にアートが溶け込んでいます。是非散策をしながら発見してみてください。
今も現役の町工場たち
造船所が移転した後、造船業に関わっていた空き工場は増えたものの、金属加工を中心にものづくりに関わる事業所が集積したナニワ企業団地や鉄工所などの町工場はまだまだ現役。迫力のある大空間や作業風景に思わず興奮してしまうほど。アートのまちと呼ばれるようになった今でも、かつての工場が残存していて都市の発展を支えてきた歴史的背景を感じます。
新なにわ筋と南港通りが交差するところに拡がる便利な街
創造性あふれる思い切ったまちづくりをしている北加賀屋ですが、意外とアクセスが良いんです。新なにわ筋と南港通りが交差するところに街が広がっているので、車でのアクセスはもちろん、幹線道路には大型のホームセンターやスーパー、飲食店やコンビニなどが揃っているので便利な街です。
電車だと四つ橋線が通っていてなんばや本町・梅田にもアクセスできるのと、大国町乗り換えを利用する御堂筋線ユーザーにもおすすめできる立地です。終点の住之江公園から2駅目なので意外と席が空いていて座れることが多いというのも地味に嬉しいポイント。
昔ながらの下町情緒も残る、落ち着いた暮らしやすさ
造船所に勤める人や地域の人で賑わっていた北加賀屋では、古くからある小さな個人商店や商店街など下町情緒を感じる風景が今もなお残っています。また小さい公園や庭などの自然が多かったり、コインランドリーが多かったりと都心部にはない色んな隙があって、落ち着いて暮らせるまちの印象です。
2021年にスーパー銭湯の湯楽が廃業し、住之江区民やお風呂好きが悲しみに暮れていたのも束の間、北加賀屋の南港病院が中心となり復活させた昔ながらの銭湯。平日の夕方や休日には地域の人が集まり、一時は消えかけていた北加賀屋の銭湯文化に再び火を灯しています。
アートの影に隠れた魅力を発見!きっと北加賀屋に住んでみたくなるはず。
現在進行形で進化し続ける街、北加賀屋。アートやクリエイティブな活動を中心に注目され、それに集まる面白い人たちやお店がどんどん増えてきています。アートイベントやライブ、カフェ巡りなどに訪れることはあるんだけど、住むことについてはあまり想像したことがないという人も。
実はアクセス面や施設・店舗含めた便利な環境が整っていて、それでいて下町情緒を感じる落ち着いたエリアで、さらには街として面白くて、と日常の暮らしが楽しくなりそうな要素もたくさん。賃料も都心部と比べると手に届きそうな相場感。ほら、あなたもだんだんと北加賀屋に住みたくなってきたはず!
新しい仲間として文化住宅を再生した複合施設が完成、現在賃貸募集中!
北加賀屋にある文化住宅の一棟リノベーションプロジェクトで何やら面白い物件ができるそう。その名もアートなまちの長屋跡で「NAGAYArt(ナガヤート)」1Fにはチャイ(talk with_)とサンドウィッチ(natural sand)の店舗、2Fにはペットが飼育できる住居が完成予定!
施設・店舗のオープンと合わせて、入居者向け内覧会を開催しますので是非ご参加ください!
日時:7月29日(土),7月30日(日)14:00-16:00
▶︎詳しくはこちら
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▶︎リノベーション事例:アートな集合住宅「APartMENT」
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文:山田 輝 (大阪R不動産/一級建築士/宅地建物取引士)