実は自然素材、リノリウムを床材に使いたい! – リノベーションコラム

リノリウムって聞くと、どんなところで使われているのをイメージしますか?バレエスタジオの素材というイメージを持っている方が多いかもしれません。最近だと、天板がリノリウム仕上げになっているイスや机なども見るようになってきました。リノベーションの現場でも、採用したいという声がだんだんと増えてきています。リノリウムってどんな素材?その、メリットやデメリット、採用の際に気をつけることをまとめました。

 

リノリウムとは

リノリウムの歴史と特徴

塩ビタイルに見た目が似ていますが、実は天然素材からできているリノリウム。主原料は亜麻仁オイルで、石灰岩や木粉、松脂を混ぜ合わせ、天然色素で色をつけてからジュート(黄麻)を裏打ち材として成形しています。

リノリウムの歴史は長く、1860年代にイギリスで初めて作られました。日本でも1900年代の初頭には使用が始まったとされていて、当時は軍艦などに使用されたそうです。その後、病院や公共施設、商業施設などでも広く使われていました。内装メーカーとして馴染み深い「東リ」も、設立当時は「東洋リノリユーム」という社名でリノリウムの製造をしていました。戦後になって安価な塩ビタイルが市場に出回るにつれ、製造に手間がかかり施工が難しいリノリウムはだんだんと姿を消し、現在は日本国内では生産されていません。

一方で、欧米ではリノリウムのサステナブルな生産サイクルが評価され、長く使用され続けています。日本でも、環境問題や脱プラスチックの機運の高まりにより、再度注目され始めているリノリウム。環境にやさしいだけでなく、さまざまなメリットがあります。

 

リノリウムのメリット

大きなメリットのひとつは、その強さとメンテナンス性のよさ。水に強く、汚れや傷がつきにくい。また、静電気が起こりにくく埃が溜まりにくい。亜麻仁オイルには自然の抗菌性があり、抗菌・抗ウイルス性・脱臭効果があります。そのほか、耐火性にも優れています。

そして、よく見ると自然素材ならではの風合いやムラがあり、表情に奥行きがあります。適度な柔らかさで多少傷がついても暮らしに馴染んでいく良さが感じられます。多様な色があり、空間のイメージによってセレクトできるのも魅力です。

 

リノリウムで気をつけること

一方で、気をつけないといけないこともいくつか。

まずは、アルカリ性に弱いこと。住宅の洗剤の多くはアルカリ性なので、要注意です。また、人によっては亜麻仁オイルの匂いが施工してすぐは気になる方もいるようです。

そのほか、リノリウムシートを施工する場合はロールで納品されるので施工面積によってはロスが多くなってしまいます。小さい面積に施工する場合は、リノリウムにはタイル状にカットされたものもあります。発注の際には国内生産されていないので、在庫に注意して発注をする必要があります。

価格について、ビニル素材に比べると素材自体と施工費も少し高め。どの範囲に採用するのかを検討しながら、予算の調整をしていく必要があります。

 

リノリウムを床材に採用したリノベーション事例

・阪神間に佇むビンテージマンションの一室。リビングとキッチンの一部にリノリウムを採用しました。床面はグレーですっきりとした印象に。壁に木の表情を入れて、全体の雰囲気を整えています。竣工して10年ほど経った時に再度ご相談をいただき、ビニルタイルで施工した部分が傷んでしまったためにリノリウムに張り替えてほしいというご要望をいただき、リノリウムの長く使える魅力を再確認した事例でもあります。

 

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・部屋と同じくらいの広さのルーフバルコニーがある一室をリノベーションした事例。床はグレーと、ダークグレーのリノリウムタイルを張り分けて施工しました。部屋の真ん中にキッチンがあり、どこにいてもルーフバルコニーの自然を感じられるこちらの物件は現在販売中。施工事例としてもご覧いただけます。お問い合わせください。

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最近また人気が出てきたリノリウム。使ってみたい!みてみたい!と思った方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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文:松下文子 Arts &Crafts 取締役副社長

 

 

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