
「中古マンションを購入してリノベーションしたい。」
「自宅をリノベーションしたい。」
でも、たくさん会社があってあってどこに相談にいけばよいのか、悩んでしまいますよね。
この記事では、リノベーション会社の選び方について解説しています。リノベーション会社を選ぶための4つの見極めポイントも紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
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記事の著者 松下文子 Arts &Crafts 取締役副社長 |
リノベーション会社の選び方
リノベーション会社を選ぶ上で最も重視したいことは、「担当者との相性が良いか」です。
「そんなこと?」と思われた方もいると思いますが、リノベーションは短くても半年、長い場合だと1年以上かかるケースもあります。その間、担当者とは密に連携を取り、自身の生活のプライベートなことまで話しながら物件探しや設計を進めます。
担当者が、同じ方向を向いて物件探しや設計打ち合わせに臨んでくれるか、希望内容をうまく把握してくれるか。うまく言葉にできない要望も理解し、形にしてくれるか。なにより、思い通りにならないことや、思わぬハプニングも避けて通れないリノベーション、協力し、楽しく一緒に取り組んでいけるパートナーなのかはとても大切です。
リノベーション会社が実施している勉強会や個別相談などに参加し、どんな人が担当になるのか、信頼できるのか、どんどん話をしてみましょう。もちろん、担当者との相性だけで選んでしまうと、思い描いていたリノベーションができない可能性もあります。
ここからは、リノベーション会社を選ぶ前に決めておくことやリノベーションができる会社の種類、押さえておくべきポイント、注意点について解説いたします。
リノベーション会社を選ぶ前に考えておきたいこと
リノベーション会社を選ぶ前に、まずは「どんな暮らしを実現したいか。」をイメージしておきましょう。
例えば、「居心地の良い住まいでのんびり過ごす時間を大切にしたい。」「街中でアクティブにくらしたい」「ペットと快適に過ごしたい」「とにかく家事を楽にしたい!」「仕事と暮らしが一体の住まいがいいな」など。
やりたいことや、予算、物件購入を伴う場合は広さや立地、建物種別などももちろん考える必要がありますが、あまりにしっかりと条件を決めてしまうと、選択肢がどんどん狭くなって本質的な実現したい暮らしが見えなくなることも。
ぼんやりとしたイメージでも大丈夫。希望をまずは担当者に伝えてみましょう。
リノベーションを依頼できる会社は大きく分けて6種類
リノベーション会社やリフォーム会社と一言に言っても、その特徴や成り立ちはさまざまです。得意分野もそれぞれ。ここでは大きく6つに分類してみました。
①地域のリフォーム屋さん
②リノベーション専門の会社
③不動産会社
④工務店
⑤アトリエ系の設計事務所
⑥ハウスメーカー
①地域のリフォーム屋さん
バスルームやキッチン単体の設備交換や、クロスの張り替えのみ、畳の表替えのみなど、具体的に内容が決まっていて、選ぶものも大手メーカーの設備が中心の場合は、地域の工務店やリフォーム屋さんさんがおすすめ。
比較的安く、スピーディに工事を手配してくれます。採用したい住宅設備メーカーの提携店などでも工事の依頼が可能です。
②リノベーション専門の会社
間取り変更を含む全面的なリノベーションを検討している場合は、わたしたちのようなリノベーション専門の会社に相談してみるのがおすすめです。
設備や内装仕上げのセレクトの幅も広く、暮らしの全体を俯瞰して形にする提案力があります。
また、豊富な施工実績があり、古い建物を扱い慣れているので、建物の年代ごとに注意するところや、どこまでの修繕が必要か、そして既存の間取りや素材を活かして、快適な空間をどう作り出すかを提案することができます。
大規模な工事では多岐にわたる工事を取りまとめて全体のスケジュールや予算管理を行います。
戸建てもしくはマンションのみ対応という会社もありますので、対応範囲は要チェックです。
③不動産会社
売買や仲介を行う不動産会社にも、物件購入の際にリフォームを行う部門やグループ会社があることが多くあります。購入検討の段階でスピーディに見積もりを提出してくれるのがメリット。ただし、細かいデザインやプランまで相談できるところはそれほど多くありません。
物件を購入してリノベーションをしたい場合は、あらかじめ依頼したいリノベーション会社を決めておくのがおすすめ。購入前にできること、できないこと、大まかな予算まで確認することができます。
④工務店
工務店は建築の施工を業務の中心にしている会社のことをいいます。得意な工事内容は会社によって異なり、新築の戸建てを多く建てているところや、リフォームを得意としているところも。
設計を得意にしている会社もありますが、施工が中心で細かい設計はあまりしないところもあります。どこまでの業務をおこなっているのか、希望にあうかどうかをよく確認しましょう。
⑤アトリエ系の設計事務所
有名どころだと安藤忠雄氏や隈研吾氏のような、建築家の先生が牽引するアトリエ系の設計事務所。デザインをとことん追求して設計を行うので、絶対にこの人に設計してほしいと思えるような建築家がいる場合は、依頼すると隅々まで満足が行く住まいが実現できます。
アトリエ系の設計事務所にもいろいろありますが、デザインだけに惹かれて依頼すると、暮らしやすさやメンテナンス性がおざなりになってしまうことも。また、施主の希望より建築家のデザインが優先されてしまう場合もあります。
もちろん、規模や事務所の方針によってもここは大きく変わります。打ち合わせの進め方をよく確認して依頼を決めましょう。
⑥ハウスメーカー
新築住宅を供給するハウスメーカーにもほとんどの場合リフォーム部門があります。新築当時の資料が保管されていたり、自社独自の構造で建てられている場合もあるので、そのハウスメーカーが建てた住宅をリノベーションする場合は安心して任せることができます。
その他、大規模な物件のリノベーションやコンバージョンを得意とする会社、耐震改修や断熱リフォームを得意とする会社など、様々な会社があります。
得意分野を見極めれば迷わない
リノベーションを依頼できる会社を大きく6つに分けてご紹介しました。重要なのは、その得意分野を見極めること。ここでミスマッチがあると、完成してからイメージと違って後悔したり、費用が想定よりもかかってしまうことも。どんな実績があって、どんなことが得意で、逆にあまり得意ではないことは何か、をよく見極めて自身の希望とあった会社を選びましょう。
アートアンドクラフトは、不動産会社でもあり、設計事務所でもあり、工務店でもあり、リノベーション会社でもあります。不動産、建築、施工の幅広い知識を横断して持っている担当者がワンストップでリノベーションをサポートします。
また、戸建て、マンション、ビル、長屋問わずどんなビルディングタイプでも対応しています。
どんなことでもお気軽にご相談ください。
リノベーションを依頼する会社、どう見極める?
さて、続いては実際にリノベーションを依頼する会社を見極めるための4つのポイントを紹介します。
施工事例は実物を見にいくべし
どの会社も素敵な写真がホームページやSNSに掲載されていて、一見すると違いがわからないことが増えてきました。ただし、写真で見れるのはごく一部。素材感や空間のつながり、全体のバランスなどは実物を見ないとわかりません。また、表面的なデザインがどんなに良くても、施工の品質が悪かったり、目立たないところの納まりがきれいにできていないことも。ショウルームや施工事例見学会、その会社が運営するカフェやショップなどがあれば訪問して細かいところまでじっくり見てみましょう。
施工とアフターサービスは誰がする?
また、既存の建物を利用するリノベーションではどれだけ細かく設計をしても、解体後に現場での変更がどうしても出てしまいます。設計者が工事に入ってから、現場とどのような関わりをするかも会社によって異なるのでよく確認しておきましょう。
安心なのは、設計と施工を一貫でしてくれる会社。
現場での変更があっても施主の意図を汲みながら柔軟に対応してくれる他、将来的に不具合があっても責任の所在が明確です。
入居後に不具合があった場合のサポート体制についてもよく確認しておきましょう。
不動産の購入から依頼するなら
物件を購入してリノベーションする場合、不動産の手続きとリノベーションの打ち合わせ、それぞれ融資の手続きなどが同時進行します。
ほとんどの人が初めて行う物件購入やリノベーション。仕事や普段の生活をしながら、煩雑な手続きを進め、さらに設計の打ち合わせも進めるのはなかなか大変です。
そんなときはワンストップで対応してくれる会社を検討しましょう。物件の購入前から、検討物件でどんなことができるのか、どのくらいの費用がかかるのかを確認でき、全体の予算やスケジュールも担当者がコントロールしながら進めてくれます。
相見積もりは控えめに
もちろん、工事金額も重要な判断基準。ただし、会社によって工事の進め方はもちろん、見積もりの項目の分け方も大きく違います。設計料や工事監理費、諸経費が別計上されていることもあれば、各項目に割り振られていることも。全く同じ項目で見積もりをすることは難しいので、細かい金額の比較をしてもあまり意味がありません。
また、詳細な現地調査や設計打ち合わせをしていない仮の状態での見積もりはあくまでもリノベーション会社が想定する内容。詳細を決定していくと希望と違っている箇所が多かった、ということもよくあります。細かい項目の金額比較をするよりは、予算を明確に伝えてその中でどれだけの希望が叶えられそうか、担当者とリノベーションの方向性が共有できているかどうかをよく確認しましょう。
また、工事の申し込みや支払いのタイミングも会社によってそれぞれ。融資を利用する場合は支払いのスケジュールに無理がないかもよく確認が必要です。工期にも無理がないかをよく確認しましょう。
費用が不明確なことが不安な人は、定額制サービスを検討してもいいかもしれません。
アートアンドクラフトは定額セレクト型リノベーションサービスを提供しています。気になる方はご覧ください。
リノベーション会社選び、こんなところも見てみよう。
保有免許と資格者の数も目安になる
建築確認申請を伴わないリノベーションの設計には実は資格は必要ありません。全く知識のない人が「よし、明日からリノベーション会社をやろう!」と思い立ってもすぐにできてしまうのです。
とはいえ、設計には建築の専門的な知識は不可欠です。また、すでにあるものに合わせていくリノベーションは、イチから計画できる新築よりも現場での経験が計画の上で大切になってきます。プロに任せる方が安心、と考える方は有資格者の所属人数を確認しましょう。
不動産探しから依頼したい場合は宅建免許を自社で持っているかどうか、施工まで自社でしていることを重視したい方は建設業免許を持っているかも要チェックです。
保有免許の見方
例えばアートアンドクラフトの場合、不動産取引から設計・施工まで自社で行っているので一級建築士事務所と建設業、宅建業の登録をしています。宅地建物取引業の免許を確認するときは( )の中の数字にも注目してみてください。
5年に1回の更新をするたびに( )の中の数字が増えていきます。(1)であれば不動産の取引を始めて5年以内、(2)であれば6〜10年という風に会社の歴史がわかるんです。( )の中の数字が小さいとフレッシュで勢いのある会社、数字が大きくなれば歴史がある老舗の会社、と特徴を捉える目安になります。
ちなみに、大阪府の場合は一級建築士事務所の免許も( )の中はイロハニ・・の順番で5年に1回の更新ごとに文字が変わっていきます。建設業の( )の中は直近の更新年度。(般-3)だと、一般建設業を令和3年に更新したということがわかります。
↓会社概要のページより引用
免許 /許認可 |
一級建築士事務所 大阪府(ニ)第21250号 沖縄県 第127-3759号 建設業免許 大阪府知事(般-3)第116939号 宅地建物取引業 大阪府知事(5)第46315号 住宅宿泊管理業 国土交通大臣(01)第F00939号 古物商許可 大阪府公安委員会 第621072301393号 |
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まとめ:最後はフィーリングも大切
アートアンドクラフトでは、イベントの開催やリノベーション講座、個別相談会、などを随時実施しています。