大阪ミナミの中心地、難波駅から徒歩圏内のレトロな賃貸マンション。好立地にも関わらず約40%が空室となっていました。周辺には競合となるワンルームマンションが多数存在する一方、35㎡以上の広めの物件は少ないことに着目し、大人が満足できる広さとクオリティを有するひとり暮らし用の部屋を企画しました。
共用部はレトロな外観デザインの魅力を引き出すべくアップデート。ターゲットとなる入居者層を絞った企画、設計を行うことで今後10数年単位で競争力のある賃貸住居へと生まれ変わりました。
既存間取りは和室2間+水回り。現代のライフスタイルにマッチしておらず、広さもいかしきれていない印象だった。
仕切りを無くし広さを感じられるワンルームへ
ターゲットを男性ひとり暮らしと設定し、居住空間の床はモルタルを用い無骨な雰囲気で仕上げた
洗面、キッチン、ワークスペースを兼ねたカウンターを造作。デスクや収納家具を持ち込む必要がない。
収納スペースは入居者の好みで仕切れるようカーテンレールのみを設けた
投資のバランスを考えトイレは再利用
在来工法の浴室はシャワーブースとした。余剰スペースに収納棚を設け使い勝手にも配慮した。
玄関のレトロな照明は再利用。これも物件の魅力となる。
共用部
(after)エントランス扉はガラス交換、枠の塗装を行うだけで印象が大きく変わった
(after)駐輪場は壁面の塗装、照明器具の交換を行い明るい空間へ
(before)階段や廊下の床は経年劣化により古びた印象を与えていた
(after)レトロな雰囲気は損なわないよう床材を更新し清潔感のある空間へ
(after)既存の集合ポストの下に宅配BOXを設置
(after)ポストは部屋番号のサインのみオリジナルデザインで更新。小さな工夫が建物全体の魅力アップに繋がる。
担当者より
市場に流通しているワンルームマンションのほとんどが20㎡台。時間的にも金銭的にも余裕の出てきた30代以上の大人が満足できる賃貸物件がほとんど存在せず、広い部屋を探そうとすると個室が多いファミリータイプのマンションを借りるか、分譲マンションを購入するしかない...というのが私たちの実感値です。
約半数が単身世帯という大阪市の実情からもひとり暮らし用の物件需要は今後も増えると予想されます。充実した”オトナのひとり住まい”の提供に少しでも貢献していければと思います。
本物件は大阪R不動産でリーシングを行ったところリノベーション後1ヶ月も経たずに入居者が決まり、このような物件の需要の高さが窺えました。
STAFF
OUTLINE
物件名 / マンションニューナンバ
所在地 / 大阪市浪速区
構 造 /鉄筋コンクリート造5階建て
専有部面積 / 36.84㎡
共用部工事面積 / 約140㎡
築年月 / 1975年
用途 / 賃貸住宅
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写真:増田 好郎
(BEFOREを除く)
STAFF
コンサルティング担当:土中萌
設計監理:川本美佳
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