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車庫からゲストハウスへ|GUEST HOUSE UDO

大阪市生野区林寺。ご両親が約20年前に建てられた鉄骨造3階建て。車庫として計画されていた1階を宿泊施設へコンバージョンしました。大阪市で宿泊業を営む場合、「旅館業法」「国家戦略特別区域法(=特区民泊)」「住宅宿泊事業法(=民泊新法)」の3種の許可があります。100㎡以下での用途変更のため建築基準法上の確認申請は不要でしたが、遡及される法規の検証を行いながら、どの法のもと許可を得て宿泊業を営むことができるのかを明らかにし、計画に着手しました。

Before

After

採光条件から建築基準法上の居室は接道面にしか作ることができないため、客室として扱えるよう宿泊施設へコンバージョンし、旅館業法で許可を得る方針で進めました。建築時の図面が残されていたため、既存の排水管や梁の位置を確認し合理的な設計を行いました。

フロント→ダイニングキッチン→リビングルーム→ベッドルームという空間構成になっています。ベッドルームの窓は旅館業法上の採光面積を満たすために腰窓から掃出し窓へ改修しました。ベッドルーム以外は既存のジプトーン仕上げの天井を落として躯体を現しに。錆止め塗装されている朱色の鉄骨により一層インダストリアルな雰囲気になりました。

階段下の空間がフロント。

リビングルームはゲストがくつろげるよう幅広の杉の無垢材を採用しました。

ゲストも交えて同時に何人もキッチンに立てるよう、天板の幅は約3600mmの特注品。

料理が得意なオーナーが手料理を振る舞ってくれる宿です。

担当者より

宿泊施設を計画する場合、建築基準法、旅館業法、消防法の3つの法規をクリアしなければなりません。例えば建築基準法では客室の間仕切壁を小屋裏まで達さなくてはならない、消防法では延床が300㎡を超えるか否かで必要消防設備が変わる、旅館業法では衛生機器の数や宿泊者動線の制限など、各種の法規で様々な制約があります。また、それは相互に矛盾している場合もあります。今回の計画では施主の要望に応えながら、各種の法規をクリアするために設計を合理的に進めることで、コストコントロールを図りながら計画を進めました。

OUTLINE

物件名 / GUEST HOUSE UDO

所在地 / 大阪市生野区

構 造 / 鉄骨造3階建

工事面積 / 97.99㎡

築年月 / 1997年

従前用途 / 1階:車庫、2階・3階:居宅

改修後用途 / 1階:宿泊施設、2階・3階:居宅

STAFF

コンサルティング担当:西川純司

設計監理:川本美佳

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