鎗屋アパートメントは、昭和43年に建築されたビル。日本の繊維産業が華やかだった頃、とある衣料品製造卸商社の自社ビルとして建築され、当時は事務所、展示場、倉庫、お針子さん用宿舎として利用されていました。月日の流れとともに一般的なオフィスビルとして利用されるようになっていましたが、「1920年代のアールデコとモダニズムの2つが融合したデザイン」をコンセプトにしたコンバージョン(用途転用)によりこれまでにない賃貸住宅に生まれ変わりました。
建物自体に「オーナーが愛着を持って手入れしているヨーロッパの小規模なアパート」というストーリーを設定。空間全体はもちろん、ディテールやパーツにも色濃くそのストーリー性を付与し、リアリティを高めています。また、素材に鉄や石などの「どっしりした」モノを採用、本物のアンティークを多用し、流行り廃りでない息の長い建物を目指しました。
設備はシンプルに
天井高を生かすため、露出仕上げに
個室もつくらず、パーテーションでゆるやかに仕切った
廊下と同系色でフラットにつながる室内
あえて薄暗く照明は最小限に
最上階はメゾネットでルーフバルコニーがある
アンティークの扉にオートロックを仕込んだ
黒電話を各住戸へのインターホンに利用、ポストの金物も真鍮で
物件ロゴをモチーフにアイアンで制作したゲート
OUTLINE
物件名 /鎗屋アパートメント
所在地 /大阪市中央区
構 造 /RC造6階建て地下1階
築年月 /1968年
施工部分/建物全体
■当物件は登記上「店舗・宿舎」という用途から「共同住宅」への転用をしている。 よって新たに確認申請を受けている。
■大阪市ハウジングデザイン賞、特別賞を受賞(H18年度)
STAFF
設計・監理:中谷ノボル・岩田雅希
コーディネーター:末村巧
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