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生活感なく、でも背筋は伸びない|オトナのひとり住まい

ひとり暮らしのリノベーションはおもしろい。そこに住まいはこうあるべき、という常識は関係ない。素材とする既存住宅も間取りも広さも、場合によっては住宅設備の有無だって、決まりはないのだ。どの住まいも完成すると施主らしさに溢れている。ひとり暮らしこそ、住まいを、リノベーションを楽しまないともったいない!
Tさんが選んだのは、公園前に建つレトロなマンションの一室。窓からは変わりゆく大阪の街を眺められる。Tさんのリノベーションの特徴を一言でいうと「潔さ」だろう。物件の購入は初めての内見で決意。抜け感のある住戸で感じた心地よさが”良すぎて”決めてしまったそう。テーマは「生活感なく、でも背筋は伸びない」。各地へ足を運んで選び抜いたインテリアが並ぶ室内はストイックで潔い空間だけれど、実はテレビが好きだからどこからもテレビが見られるようになっていたり、漫画スペースが隠れていたり…一見矛盾する価値観に思えるテーマが昇華され、施主らしさが垣間見える空間に好感がわく。施主の生き様がそのまま形になった、オトナのひとり住まいです。

玄関横のStudioは、W.I.C兼ギャラリーのようなスペース。毎日どんな服を着るか悩むのが楽しみだそう。空間づくりのヒントになったピーターアイビーの照明は、Studioの一角に。

土間からフローリング、そしてまた土間へと続く独特の空間構成。施工上必要だった土間の溝がデザインのアクセントにも。

素材感を大切に。内装は塗装とモルタル、木で統一。粗めの素材に対して、金物や照明は繊細な仕上げで絶妙なバランスを目指した。フローリングは幅600のビッグサイズ!

脱衣室。水回りは雰囲気をがらりと変え、ピンクのクロス、緑のPタイル、緑の扉でレトロな雰囲気に。

トイレも脱衣室と合わせた内装仕上げ。

ドアノブはシンプルで小ぶりな、繊細なものをセレクト。アルミを扉の側面に貼り付け。

ガラス扉を抜けるとビッグワンルーム。「賃貸暮らしではできなかった、大きなダイニングテーブルとソファ。ダイニングでゆっくり座って過ごせる時間ができた。」とTさん。

天井吊のカーテン越しに柔らかい光が入るリビング。天井にはラワン材。ダクトレールは埋め込んで仕上げた。ソファは福岡まで出向いて、家具デザイナーさんの柴山信一さんに作ってもらったもの。

実は暮らしの中心にテレビがあるTさん。段差に座ってテレビを眺めたり、お気に入りの照明や床を眺める時間を楽しんでいる。

洗面台はキッチンの隣に設置。「リビングで身支度できるのが気に入っています。(Tさん)」

一番悩んだタイル。カタログの事例写真がラグジュアリーで心配だったが、「大丈夫です」と設計者に背中を押してもらって採用。

緩やかに仕切ったベッドルーム。床はカーペット仕上げ。

パーティションの裏側には漫画がずらり、ここに座って読み耽る時間が楽しいそう。

目の前は公園。窓からは変わりゆく大阪の街が見える。

入居者の声

8年ほど前にアートアンドクラフトのオトナのひとり住まいのモデルを見てから、ずっとここでリノベーションすると決めていました。当時は両親の反対があったのですが、実家のリフォームをしたからか、急に賛成してくれるようになって。毎週の打合せはしゃべりにいく感覚でとても楽しく、宿題に悩みすぎて寝れない日もありました(笑)。
悩むことに対して、「大丈夫です」と回答をくれること。違うことは「違う」、やりすぎなことは「やりすぎです(笑)」と、意見を言ってくれるので、悩まず決断ができました。(Tさん)

OUTLINE

物件名/T邸
所在地/大阪市北区
構 造/RC造
築年月/1976年
竣工月/2023年1月
施工面積/66.76㎡

*A&Cにて物件探し

*工事費:1,360万円(税込)

写真:平野 愛

担当者より

好きなもの、イメージされる暮らしを聞いていく中で、ふと打ち合わせ場所の4人がけほどの大きなソファに座るTさんをみて「あ、似合うな」と感じたのを覚えています。
賃貸で暮らしていたTさんですが、ソファやダイニングテーブル等の什器は、ビックサイズが似合う、なんだか素敵な雰囲気を感じます。Tさんが似合う建材や空間をイメージして、間取りや建材選定は迷うことがあまりなかったように思います。物件探しからもそうでしたね(笑)かっこいい。(西面)

STAFF

アーキテクト:西面莉沙

コンサルタント:上原にいな

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