WORKS

継承と挑戦を重ねて

大阪市内に点在する都住創の一室をリノベーションしたご夫婦。都住創とは、コーポラティブ住宅の草分け的存在、分譲時からひとつひとつ間取りや内装が異なり、個性派住戸が集まっている。そんなストック(既存住宅)に魅せられて目指したのは、新旧が程よく混ざり合う住まい。「グレートリセットではなく、元々あったものの良さを生かすことが前提でした。(Oさん)」そこに色彩というスパイスがプラス。絶妙な配分で散りばめられています。

床の斜め張りの無垢フローリングは、竣工当時からのものをクリーニングし、ワックス仕上げ。梁はメキシコの建築家、ルイス・バラガンの建築で使われている色を参考にピンクとマスタードで塗装。

美術塗装の職人が塗り上げたリビング中央の壁。ドフトエフスキーが描く「世界が溶け合って和解する瞬間」の象徴として夕焼けがイメージされている。

木仕上げの壁も竣工当時からのもの。ニッチ収納のある白い壁は新たに造作した。扉は既存のものをピンク色に塗装。

寝室の壁の鮮やかな色は、ブライアンジョーンズが好きすぎて訪れたモロッコの鮮やかな土壁から。

元からあった本棚(右半分)に合わせて左半分をつくり足した。

木の壁から、黄の扉、青のトイレと色がかさなる。

キッチン、グリーンのタイルも竣工当時のものをそのまま利用。レンジフードと梁は塗装した。

タイル貼りの壁、浴槽は浴室再生塗装を施した。

玄関の正面は木仕上げの壁を白塗装し、カラフルなガラスブロックで壁を作った。

物置の中はオレンジ色に塗装。たくさん色を使っているが喧嘩をせずに調和が取れている。

どこかに欲しいと当初から要望があった神聖な飾り棚は壁を分厚く作り、ニッチを造作。トイレと同じこの青がとても気に入っている。

中の住まいの形が反映された個性的な外観がかっこいい。

担当者より

O邸のリビングの夕陽、寝室の青~緑の壁は「美術塗装」で作成しました。「美術塗装」 は一般的な塗装と違い、あらゆるものへ様々な技法で行う特殊塗装で、今回は「多色+ムラ」。工事終盤に行われる美術塗装。本番一発勝負!徐々に完成していく壁が空間に呼応していく感じは本当にすごかったです。何よりも、時を重ねた既存フローリングと表情豊かな仕上(美術塗装、色分け、左官、ガラスブロック、既存の木質などなど)そして、Oさんの暮らしぶりが当然ながらしっくりと来る。ストックに魅せられ、既存を生かし、新しいエッセンスを加味する。リノベーションの醍醐味ともいえる経験をさせて頂きました。(一森)

OUTLINE

物件名 /O邸

所在地 /大阪市中央区

構 造 /SRC造

築年月 /1979

竣工月 /20127

施工面積/93.77

STAFF

設計監理:一森典子

コーディネーター:岡崎麗

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