ディープと都心を謳歌できる街、九条。【まちコラム】

働く場所は都心で、暮らす街は文化的で下町情緒ある場所が良い。そして通勤は自転車で移動したい。そんな欲張りな方にもハマる、ディープと都心が近接した魅力ある街、九条をご紹介していきます。

 

かつて西の心斎橋と呼ばれ栄えた街

淀川などの土砂が堆積してできたのがここ九条の始まり。江戸時代初期に賑やかな場所となるよう願って名づけられたのが、元々の衢壌(くじょう)という地名の所以なんだとか。その名の通りかつて商業で盛んだった名残が街のあらゆる場所に今も残っていて、散策するのが楽しくなる街です。九条の近くには明治時代に建設された川口外国人居留地や当初大阪府庁が江之子島に位置していたこともあり、かつて西の心斎橋と呼ばれ賑わっていたことも納得できます。

西区九条に鎮座する茨住吉神社。新田・河川の守護神として住吉大社の神が祀られ約400年の歴史がある神社

九条を知るならまずこの場所へ

九条をどっぷりと満喫するためには1日は確保したいところ。大阪市内はシェアサイクルも多く普及しているので、自転車で回ってみるものおすすめです。

まちなかまで奏でる、大衆演劇 九条笑楽座

元々大正区にあった伝統ある笑楽座が九条に移転し「九条笑楽座」として2017年に新たな歴史を刻んでいます。新天地を九条に選ぶところが大正と通じるものがあって面白い。大衆演劇は、地方を興行して回る劇団によって演じられる、娯楽性豊かな演劇で上演中に目の前の道路通ると、音漏れ必須。これはこれで九条の日常だと考えると面白い。地元の方とファンの方が集まっています。

見ているだけで気分が上がる、きらら商店街にかかる笑楽座の横断幕

上演中は音漏れ必須で、これが九条の日常と考えるとカオスで面白い。

 

維新派が作った映画館「シネ・ヌーヴォ」

九条にはなんと「水中映画館」がコンセプトのミニシアターがあるのです。道路から地下に降りていくと薄暗くまるで洞窟のような空間が広がります。小さな受付カウンターと映画に関する書籍や上映作品のフライヤーがずらりと。映画関係者によって書かれたであろう署名も壁面にびっしりと広がっています。

1997年に開館した大阪のミニシアター「シネ・ヌーヴォ」

 

ミニシアターとはいえ多様な映画作品が毎日6作品ほど上映されています。大規模な映画館では観れない作品がこのシネ・ヌーヴォでは楽しむことができます。

九条といえば、思い浮かぶ松島新地

九条駅からほど近い松島新地は旧遊郭の料理街。新地内には鉄工所や中小の工場が多く、日常的に車や地元の方が自転車で通りすぎます。想像していた新地とはいい意味で違っていて、実際に訪れてみないとわからない発見がありました。

大阪では飛田新地に次いでの規模の松島新地。場所は本田2丁目と九条1丁目周辺。

そしてなんと言ったって、松島新地のど真ん中で営業しているのが「百福」という多国籍料理屋さん。今回は定番のダルバード(スペシャル)を注文。10種類以上の具材を混ぜながら食べるという、至福のひとときを過ごせます。

九条のネパール料理やタイ料理がメインのアジア多国籍料理店。Asian Kitchen café百福。

九条のネパール料理やタイ料理がメインのアジア多国籍料理店。Asian Kitchen café百福。

 

約150軒が並ぶ「きらら商店街」

大阪メトロ中央線九条駅の西側から約600mにわたって続く商店街。肉屋、八百屋、お惣菜屋、さらに世にも珍しい卵屋まであるというから面白い。かつての雰囲気が未だ現存している活気ある商店街です。スーパーでまとめて購入するのも便利ですが、こうやって地元の専門店で食材を調達できるのも、ここ九条の良さです。

 

愛嬌あるキララ商店街のキャラクター。見つけるのが段々楽しくなってきます。

川底の地下道・安治川トンネル

「きらら商店街」を西向きに抜けていくと、まるで工場のような建物に遭遇。なんとここは安治川の川底を横断できる沈埋トンネル。現在は自動車の通行が中止になっていますが、1944 年の開通当初は車も通行することが出来たようです。

観察していると定期的に此花区と西区を往来する人が居て、生活の動線になっていることが分かります。このトンネルの何が面白いって普段、商店街で自転車をぶっとばす大阪人でも自転車を押して歩く光景が見られるということ。そう、それには理由があって自転車に乗るとすぐに遠隔で怒られるから。時間があればぜひ寄ってみてください。

 

街のことについて教えてくれたのが本屋MoMoBooksの店主九条周辺を散策していると、偶然出会った本屋さん。雰囲気ある長屋群に惹かれ立ち寄ってみました。中に入ると店主、松井さんが和やかな雰囲気で迎えてくれました。分野やジャンルを限定せず多様な書籍が選書されていて店内では飲み物と一緒にくつろぐこともできます。

長屋群とA看板に惹かれついつい、吸い込まれていきます。

そうだ、九条のことは九条で暮らしている方に聞くのが1番!実は今回のまちコラム、松井さんに色々教えて頂き回ってみました。ぜひ、九条にきた際はMoMoBooksさんへ立ち寄ってみてください。

MoMo Books(モモブックス)

住所:大阪市西区本田4-9-13

https://momobooks.jp/

九条で暮らすという選択肢

大阪市西区といえば南堀江や靱公園周辺が注目されがちですが、自転車に乗って木津川を渡るとそこは下町ならではカオスさと人情味溢れる豊かな世界が広がっています。日中は本町や淀屋橋などの都心で働き、休日はどっぷりと九条を満喫する。身軽に下町と都心をスイッチできる街、それが九条です。まずは一度、旅気分で訪れてみてはいかがでしょうか。

 

 


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文:谷口 琢海 (大阪R不動産/宅地建物取引士)

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