2017年9月 のアーカイブ

復刻を熱望する建築材料 | 照明器具編

2017年9月30日 土曜日

text=枇杷健一(Arts&Crafts 設計監理部門マネージャー)

アートアンドクラフトでは 1998 年のクラフトアパートメント vol.1 の時代 からドアの取っ手ひとつまでこだわったパーツ選びをしてきました。 星の数ほどある建築材料の中、国内外、有名無名を問わず、まずは自分たちが使ってみて 本当に良いと思えるモノをセレクト。社内では主に1軍の建築材料を「イチオシ」と名付け、 建材ドラフト会議を実施。新たに1軍入りする建材や2軍降格する建材を数年置きに整理、データベース化しています。

そんな中、最近抱える悩みは私たちがセレクトしてきた1軍建材が次々に廃番になっていくこと。一般的に売れ筋でない商品を選んでるの?時代錯誤の目利きが問題?いやいや、そんなコトは絶対にありません!

本コラムでは⻑きにわたりお世話になった廃番商品の中から幾つかの商品を “復刻を熱望する建築材料”として書きたいと思います。初回は照明器具編です。

スポットライト
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配線ダクトのスポット=コレと言える程、ほとんどの物件で採用された DAIKO 製プラグタイプのスポットライト。鋼板製のシンプルなデザイン、リーズナブルな価格、鋼板の質感が良い。3拍子揃った名品。

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初代は、少し⻩色掛かった白の D97-7216 とチャコールグレーの D97-7217。

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2012 年に廃番となったが、後継機種 としてプラグ箇所と全体的なフォルムが少し小ぶりになった D97-7216E、D97-7217E が登場。色も真っ白、真っ黒にリニューアルされた。2代目も2015年に在庫が尽きた時点で廃番。

ブラケット照明(社内アダ名:キラキラ照明)
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模様と凹凸があるクリアガラスのカバーを透して壁に幻想的な陰影を映す名品。防雨防湿型なので、主に浴室や 洗面室で数多く採用された。

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初代は DAIKO 製 D69-7326。2011 年に廃番となったが、2代目の ODELIC 製 OW009407 が活躍。少し小ぶりなフォルムが初代以上の人気であったが惜しくも 2015 年に廃番。

このコラムに共感したという方で、酷似した商品ありますよ!やメーカーの方で同じモノ作れますよ!など、何か情報があればアートアンドクラフトまでぜひお知らせください。でも一番の希望は、同商品の復刻を熱望しています!DAIKO さま、ODELIC さま何卒ご検討の程よろしくお願いいたします。

掲載誌のお知らせ|SPRiNG特別編集 100ROOMS

2017年9月26日 火曜日

9月20日発売の「SPRiNG特別編集 100ROOMS」(宝島社)。誌面では施主のこだわりあるインテリアが住まいとともに、スタイル別に紹介されています。その数全100件!!
そのなかで、アートアンドクラフトがリノベーションを手掛けた個人邸4件が掲載されました。

表紙

No.013_R邸
窓から公園の緑が一望できる、築42年のマンション(62㎡)を購入された女性ひとり暮らし。もともと2LDKだった1室は壁を取っ払い、LDKと扉のない壁で仕切られた小上がり(ベッドスペース)だけといった思い切りのよい間取りに。
013_R邸

No.052_井上邸
幼い頃から前を通るたびに眺めていた憧れの建物。それは、大阪最古のRC造住宅(1932年築)といわれるものでした。もともとの建物の雰囲気を残したい!という思いのもとリノベーション。
052_I邸

No.081_B邸
共働き夫婦と愛犬の住まい。13年前に新築で購入した1室(95㎡)を「万人受けする間取りでも、自分たちにとって最適でない」と快適さをもとめてリノベーション。共働きゆえの限られた時間でも、ふたりが自然と集まれる場所をと、大きなカウンターのあるキッチンを家の中心につくった。
052_I邸

No.093_T邸
神戸の山手に建つ緑に囲まれたマンション。田の字型に区切られた壁のほとんどが撤去できない壁式構造という条件の中、廊下はつくらず、扉はもうけず、大きなワンルームのような繋がりある間取りに。和と北欧が混じりあうシンプルかつ味わい深い住まい。
93_T邸

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